Luka Trousers — between the clothes.
服を選ぶとき、いつも主役になるものだけを探しているわけではないと思います。 何かと何かを合わせたとき、その間に自然と馴染んでくれるもの。 気づけば何度も手に取っていて、それでも着るたびに少し違って見えるもの。
kotoのオリジナルを考えるとき、そんな服をひとつの基準にしています。
店内には、それぞれ異なる背景や考え方を持ったブランドの服があります。 その個性を邪魔するのではなく、異なるもの同士をつなぎながら、スタイルの土台にもなれること。
Luka Trousersは、そんなkotoのオリジナルの考え方から生まれた一本です。

A balance in between.
Luka Trousersをつくるうえで、特に時間をかけたのがシルエットでした。
細すぎず、太すぎない。
腰まわりには左右2本ずつのタックを取り、適度なゆとりを持たせながら、裾まで自然に分量を残しています。 特に意識したのは、横から見たときのラインです。
テーパードを強くすれば、スラックスとして綺麗にまとまります。 ただ、それが強すぎると少し古く見えたり、スーツの延長にあるような印象になってしまう。
反対に、太さを強調しすぎれば、今度はワイドパンツとしてのデザインが前に出てしまいます。 そのどちらでもないところを探しました。
古いヨーロッパの男性の装いを見ていると、今よりも分量のあるトラウザーズを、とても自然に穿いている姿があります。 1920〜30年代の英国でも、ゆとりを持たせたトラウザーズはひとつのスタイルとして広がっていました。
そこに感じるのは、単純な「太さ」ではなく、どこか落ち着いた佇まいや余裕のようなもの。 もちろん、その時代の服をそのまま再現したいわけではありません。
ただ、ゆとりがあるからこそ生まれるエレガンスには、今見ても惹かれるものがあります。
その空気を少し残しながら、今、自分たちが自然に穿けるバランスへ。
クラシックだけれど、クラシックすぎない。
スーツとしてではなく、あくまでファッションとして穿くためのスラックス。
Luka Trousersのシルエットは、そんな間を探しながらつくっています。

Fabric in motion.
もうひとつ大切にしたのが、生地が動いたときの表情です。
素材には、SUPER110’s原料を使用したメリノウール100%を採用しています。 選んだ理由は、スペックとしての上質さだけではありません。
ある程度のゆとりを持たせたパンツだからこそ、生地には柔らかさが必要だと考えました。
立っているときには、スラックスとしての輪郭がある。
歩けば、その動きに合わせて生地が揺れる。
硬すぎれば、パンツの分量だけが強く見えてしまう。 柔らかすぎれば、今度はスラックスとして欲しい端正さがなくなってしまう。 その間にある質感を求めました。
メリノウールのしなやかさと穏やかな光沢。 そして、身体の動きに合わせて生まれる自然なドレープ。
写真だけでは伝わりにくい部分ですが、実際に穿いて歩いたときに、このパンツのシルエットが一番よく分かると思います。
裏地にはキュプラを使用しています。 表から見える部分だけでなく、穿いたときの滑りや心地よさまで含めて、長く付き合える一本として仕上げました。

Something that connects.
Luka Trousersには、分かりやすく強いデザインがあるわけではありません。 それは意図していることでもあります。
シャツと革靴で少しクラシカルに。
カットソーやニットと合わせて力を抜いて。
ブルゾンや少し癖のあるトップスの下に合わせても、その個性を受け止めてくれる。
合わせる服が変わることで、このパンツ自身の見え方も変わっていきます。

汎用性があることと、無個性であることは違う。
むしろシンプルなものほど、シルエットや素材、穿いたときの佇まいには妥協したくないと考えています。
kotoには、異なる国や背景を持ったブランドの服、古いもの、そして自分たちでつくるものがあります。
オリジナルだけで世界を完成させるのではなく、それらの間に入りながら、それぞれを自然につないでいく。 それが、kotoのオリジナルが担う役割のひとつです。
Luka Trousersも、一着だけでスタイルを決めてしまうためのパンツではありません。
その人が持っている服や、その日の気分によって完成していく。 長く穿く中で、その人なりの一本になっていけばいいと思っています。

koto Luka Trousers — Wool
KOTO-PT002
Wool 100%
Lining : Cupra 100%
MADE IN JAPAN
Black / Wool Grey
Size 1 / 2 / 3 / 4
